チャラいと思っていた男は、どうやら本命には一途なタイプだったらしい - 2/2

「それ、本当!?」
「ふぇ」
さっきまで噂していた男——萩原さんが息を切らしてズンズンと私に近づいてくる。
「えっえっえっえっ」
どうしてここに。
何でここに。
お仕事はどうしたんだ。
『それ』って何のこと?どれのこと?
そんな言葉が脳内でグルグル回りながらも、私の身体は素直だった。
勢いよく鞄を持って席を立ち、後ずさる。萩原さんが近づいてくるのと同じタイミングで距離を取っているので差が縮まることはない。
「ちょっと!何で逃げるの!?」
「むしろ何で逃げないと思ったんですか!安室さん、お会計お願いします!!」
「いやいや、お会計しないで!?いいから席座ろう?ね?」
萩原さんが来るまでに私が口にした恐ろしい言葉を考えたら逃げるに決まっている。本人に聞かれなくてよかったけれど、ここにいる松田さんたちにはバッチリ聞かれてしまっているのだ。
とにかくこの場から退散するのが先。そう判断した私は萩原さんの横を通ってお会計に向かおうとして……
「はい、ストップ」
「…………」
ガシッと彼に腕を掴まれて、ニッコリと微笑まれた。
ええい!こうなったら!
「わ、私そろそろ休憩時間が終わっちゃうんで……っ!」
わざとらしく時計に目を向けてそう言ってみる。本当は休憩中なんかじゃなくて退勤した後なんだけれど、ここを脱出するには手段は選んでいられない。
「あれ?今日は確かもう上がりだったのではなかったでしたか?」
(ちょっと安室さん!?)
思わず金髪の彼を凝視してしまう。なんてことを言うんだこの店員は!!
しかも
「ああ、ポアロに来てすぐに『今日はもう終わりなんですよ〜』って言ってたぜ、こいつ」
「あー!あー!聞こえなーい!何にも聞こえないよおおおおお!!」
サングラスをかけた男まで便乗してきた!嘘でしょ!?
まさか事実を言われるとは思わなかった。ここはほら、庇うところなんじゃないんです?「そうなんですね、じゃあ早く行かないと」とか言ってくれないんです?
「ちょっと二人とも!一体誰の味方なんですか!?」
「面白い方の味方に決まってんだろ」
「面白い方の味方ですかねぇ」
「………………」
なんだろう、今更ながらに相談相手の選択をミスしていたことを痛感した気がする。
「そうなんだ、じゃあ今から俺とお話し出来るよね?」
「…………ハイ」
言葉とは裏腹に、真剣な顔で言われてしまってはもはや断ることも出来ず。
私はガックリと肩を落としながら頷くのだった——。

仕切り直しとばかりにカウンター席に座る私と萩原さん。
私はさっきの席、そして萩原さんはというと……。
「ちょっと陣平ちゃん!こう言う時は席を交代してくれる状況じゃないの!?」
「あ?動くのめんどくせぇ」
「ええー……」
この通り、松田さんの隣に座っていた。
と言うのも、私が座っているカウンター席は一番端だ。私はこの席がお気に入りだし、わざわざ動くつもりもなかったことと、まだアイスティーが残っていることと、ここにいれば萩原さんからは距離をとれるというメリットを鑑みた結果である。
「いいじゃん、ケチ!!」
「いいだろ、連絡してやっただけ感謝しやがれ」
「それはありがとう」
「ってやっぱり松田さんの仕業じゃないですか!!」
なんかスマホを触っているなぁと思っていたら、どうやら萩原さんに情報をリークしていたらしい。さっきの件といい、なんだか裏切られた気分——いや、そんなことないわ。松田さんって元々こんな性格だった気がする。
それを裏付けるかのように
「……松田って俺の味方じゃねぇの?」
「俺は面白い方の味方だ」
「知ってた!!」
目の前で先ほどと同じようなやりとりが行われたのだから。
「それにしても萩原さんが彼女のことを好きになったキッカケってなんなんですか?」
安室さんが萩原さんの目の前にアイスコーヒーを置いて、疑問を投げかけた。
「そう!そうですよ!なんで私なんですか!?」
ずっと気になっていて、でも聞きにくかったことだ。ナイス安室さん!話を振ってくれてありがとう安室さん!でもさっきの件はまだちょっとだけ恨んでるよ!!
「なんだお前、話してなかったのか」
「だって言うの恥ずかしいでしょ?」
「お前がそれを言うかよ……」
「貴方がそれ言いますか……」
松田さんが呆れたような顔を浮かべる。そしてそれは安室さんも同様だった。
うん、付き合いの短い私でも思ったよ。なんとなくそんな事を言うような人じゃないというか、むしろこれ幸いと口説き文句に使いそうだなって。
(……え)
でもそんな萩原さんの耳は少し赤くて、照れ臭そうに見える。
まさか、本当に?本気で恥ずかしいって思ってるの?あのチャラい萩原さんが?
「ま、まぁ話したくないのなら全然……」
「ううん、話すから聞いて?」
「あっはい」
話してくれるのならそれはしっかり聞きます。気になるので。
すると彼は頬をポリポリ掻いて話し出した。
「その、前のマンションの爆破事件、覚えてる?」
「それはもちろん覚えていますけれど……」

***

あの日、私は交通整理に駆り出されていた。
「それにしてもマンションに爆発物なんて……」
あそこには様々な人たちが住んでいて、それぞれの部屋に思い出などがたくさんあるはずなのに、それを一気に爆発させようだなんて、犯人の気持ちが知れない。
それでも警察は要求を飲んだらしいし、爆発処理班も対応中とのことだ。きっとマンションやそこに住んでいる人の暮らしは失われる事はないだろう。万が一があってもその可能性は限りなく低そうだ。その事実だけでも一息つけると言うものである。
その時
「お、お巡りさん!ど、どうしよう……!!」
「?」
声をかけられて振り向くと、そこには小さな女の子が涙を流して私の服の裾を掴んでいた。
「えっと、どうしたの?」
目線を合わせるようにしゃがんで、彼女が落ち着けるようにと努めて明るい声で聞いてみる。
「あ、あのね……あのマンションの中にカズくんがいるの……!」
「え!?」
なんで……っ、住民の避難は完了したはずなのでは!?
「かくれんぼしていたんだけれど、そこに危ないからって警察の人が来ちゃって私はそのまま出てきちゃったんだけれど……お外で待ってると思っていたらカズくんいなくて……っ!どうしようお巡りさん!このままじゃ死んじゃう!!」
「…………っ!!」
その話を聞いた私は控えめに言って冷静ではなかった。
慌てて無線で「そちらにカズくんと呼ばれている男の子は避難しているか」と問いかけたが、現場にいる人曰く名前を呼んでも反応する人はいなかったとのことだ。
まずい。本当に逃げ遅れている!
でもどうすればいい?私がこのまま動かないで探さなかった場合、低い可能性とはいえ万が一のことがあったら巻き込まれてしまう。
もう手段は選んでいられなかった。
私はその子からどこでかくれんぼをしていたかを聞き出すと、すぐにマンションへと駆け出した——。

「おい!どこ行くんだ!」
マンションに入ろうとすると、どこかに電話をかけているサングラスの男性——後に知った事だけれど松田さんである——に声をかけられる。彼の服装や背後にある車からして彼が爆発物処理班の一人であることを瞬時に悟った私は彼からの呼び掛けに無視する事なく理由を端的に伝えようと口を開いた。
「マンション内にまだ子供がいるらしいんです!マンション内の爆発物の解体状況はどうなっていますか!?」
「なんだと!?」
サングラス越しでも分かるほど驚いた目をした彼は電話口に「おい!呑気にしている場合じゃねえぞ!まだガキがマンション内に残っているらしい」と焦ったように話す。しかし、通話相手には危機感が壊滅的にないらしい。
「は?『タイマーは止まっているし大丈夫?』ってお前な!!」
「…………」
その彼の言葉を聞いた時、私は『もういいや』って気持ちになった。普段の自分だったら処理してくれている途中だし、門外漢な自分よりも専門家がそう言うなら大丈夫かなって思っただろう。でも今この瞬間、爆弾がある場所に子供がいるのだ。それなのに呑気な反応をしたその場の爆発物処理班の男性を信用できるかと言われたら、出来なかった。
クルリと松田さんに向けていた身体の向きをマンションへと戻す。
「待て!お前一人で行く気か!?」
そんな私の行動にすぐ反応した彼が制止の声をあげた。分かっている、危ないのは承知の上だ。それでも行くしかない。
それにもう我慢の限界だ。
「行きます!なんか文句があるのなら私が男の子を見つける前にさっさと解体してくれればいいじゃないですか!それくらい専門家ならしてみせてください!!」
私はそう叫ぶと今度こそマンション内へ入っていった。

結果として。
私がカズくんを見つけてマンションを出る直後に爆発物の処理が完了したらしい。
後で上司からこっぴどく怒られはしたものの、反省も後悔もしていない私は、それでもあの時とんでもないことを言ったなぁとちょっとだけ申し訳ない気持ちになった。でも爆発物処理班とはそこまで関わりないし、今後会うことはないだろう。
そう結論づけた私はご丁寧に菓子折りを持ってお礼に来てくれたカズくんのご家族にペコリと頭を下げた。

***

「あの後上司に怒られちゃったんですよね……単独行動するなって」
それでも男の子を助けたことに関してはお咎めなしだったのだけれど。
それにしても、何故萩原さんが急にその事件の話を?と首を傾げる。
すると彼は「やっぱり知らなかったかぁ」と少し切なげに呟くと
「あの現場にさ、俺いたんだよね」
「え……」
それは知らなかった。本当かと思わず松田さんの方を向くと
「お前が俺に話しかけてきた時電話してただろ?それの相手が萩原だ」
「いやいやいやいや……はい?」
ちょっと待って?今なんか物凄くとんでもないことを聞いた気がするのだけれど?
あの呑気な反応を返した爆発物処理班の男が?萩原さん?
「本気ですか?」
「うん、そうだよ」
しれっと本人から肯定されてしまう。嘘でしょ?もう会うことはないだろうなぁ〜って思っていたのに?
「あ、あの時はすいませんでした!!私すごく偉そうなこと言いましたよね!?」
冷静になればなるほど、あの時余計なことを言ってしまったという自覚がある。大人しく男の子を探しに行けばよかったものの、イラついていたことと急いでいたことが相まって「さっさと解体しろ」だなんて。小娘が偉そうなことを抜かしすぎである。
——まぁ心からの本音ではあったんだけれど。それでも世の中には言っていいことと悪いことがあるのだ。
「いやいや!?謝ることはないよ!むしろそう言われてから張り切っちゃって超スピード解体しちゃったんだよね」
「…………」
だったら私に言われるより前にそれをやって欲しかったんですが、それは……。
「それに、そう言われて俺反省したんだよ」
「え?」
眉を下げて萩原さんが告げる。反省?あの言葉だけで?
「俺が早くバラしていれば君も子供も危ない目に合わせないで済んだ。あの後さ、あの爆弾が遠隔操作でドカンされる可能性があったって聞いて冷や汗かいたんだ。タイマーが止まっていたから安心だなんてどこにも保証がなかったのに調子に乗ってたんだよ。
だからありがとうって伝えたくて君のこと探して。ようやく見つけて話せる!って思った時……思わず告白しちゃったんだよね」
「えぇ……」
「まさか俺もここまで君のこと好きになってるとは思わなくてさ」
……えっと、話を整理しよう。萩原さんはあの爆弾事件の時マンションに置いてあった爆発物を処理していた。
しかしタイマーも止まってるし大丈夫でしょ!という慢心の元、のんびりと解体していたと。遠隔操作で爆発させられる可能性があったのにも関わらず。(本人は知らなかったとはいえ)
その時、松田さんからの電話で私がイラつき度マックスで口走った言葉が聞こえ、萩原さんの中のなんらかのスイッチが入ったのかすぐに爆弾を解体した。
その私の言葉が結果的にいい方向に働いたため、お礼を言おうとしたら、何かの手違いで告白したと。
——なるほど、分からない。
「おい、大丈夫か?」
長い間、黙っていたからか松田さんが私の顔を覗き込んでくる。
「はい、なんとか。ちょっと信じられないですけれど……」
「まぁ少し突拍子もない話ではありますよね、でもきっかけってそういうものではないでしょうか?」
安室さんに言われて、確かにそうかもと思う。人によっては『それだけで?』って思うこともその人にとっては大事なことだったりするものだ。今回の件も私にとっては大したことないと思っていても萩原さんにとってはそれほどまでに印象に残るものだったらしい。私のことを好きだと思ってくれるほどには。
「ねぇ」
萩原さんが真っ直ぐに私を見つめてくる。松田さんが何かを察して「俺ちょっとトイレ」と席を立ったため、視線が何にも遮られない状態になった。思わず目を逸らしたくなるけれど、それをも彼の視線は許してくれない。
「俺、こんなに人を好きになったの初めてなんだ。だからあの事件から合コンも行っていないし、告白してからは君の元へ行くのが楽しくてたまらない」
言葉の一つ一つに重みがあった。一言一言しっかりと私に伝えるように丁寧に真剣に言ってくれているのが分かる。
「俺は君を傷つけることはしたくない。浮気もしないし、君にヤキモチなんか妬かれたら嬉しくて堪らなくなる。むしろ俺の方が嫉妬激しいかも」
「そ、んな……」
そんなことってあるのだろうか。だって萩原さんは女たらしで誰にでも優しくてチャラくって。
なのに目の前の彼は嘘を吐いているようには到底思えない。女を口説くためのその場限りの言葉にも思えない。

——本気なんだ。この人は本気でそう思ってくれているんだ。

「君を悲しませることは絶対にしないって約束する。だから俺のことを信じてほしい。今すぐは無理でもゆっくりで良いから」
……ああ、ずるいなぁ。
真面目な視線でキッパリと、こんなことを言われてしまったら……。
「……分かりました。その、私でよければ、よろしくお願いします」
萩原さんのことを信じてみても良いかも、だなんて思えてしまうではないか——。
「え、いいの?」
「はい。萩原さんのこと信じてみようと思います。その代わり、裏切ったら許しませんからね?」
こくりと頷くと彼は私の手を両手で握りしめてブンブンと振る。まるで腕が千切れそうな勢いだ。
「よっしゃ!!
ありがとう!これからよろしくね!!」
その喜び方があまりに可愛らしくて、つい私は笑みを零した。
「なんだ、無事くっついたかよ」
お手洗いから戻った松田さんが自分の席を萩原さんに奪われていたことを認識すると諦めたかのように先ほどまで萩原さんが座っていた席に腰掛けて、頬杖をつく。
「そうなんだよ陣平ちゃん!俺もう超嬉しくって!!」
「あーあー、そうかよ良かったな」
テンション高く報告する萩原さんを適当にあしらった彼は私に視線を移すとふっと微笑む。
「ま、お前も良かったんじゃねえの?こいつ本気だし、少し軽いところ以外は信頼置けるやつだからな」
「……はい」
松田さんはなんだかんだ言って萩原さんのことを信用しているらしい。声色がどこか優しくて私まで心が温かくなった気がした。
「それでもなんかあったら俺に連絡しろ。ハギのことだ、変なことはしないと思うが馬鹿なことはするからな」
「ちょっと陣平ちゃん!?馬鹿なことって何さ!というかなんでその子の連絡先知ってるの!?」
「俺ですら知らないのに!!」と叫ぶ萩原さん。もちろん私は教えた記憶などないので知られていたら逆に怖いのだが。
あ、でも付き合うことになったのだし交換しとかないとだよね。
そう思いスマホをカバンから取り出した時……
「馬鹿なことは馬鹿なことだろ。
あのマンションの爆弾解体時にタイマーが止まっていたからって呑気にタバコ吸ったり、防護服の着用をしていなかったのはどこの誰だよ」
「え」
「は?」
とんでもない事実が松田さんの口から発された。
ちなみに前者の小さな声が私で、後者の地を這うような声が安室さんのものである。
「ちょっ松田……」
「すいません、詳しく教えてもらえますか?」
萩原さんの制止も虚しく、安室さんが松田さんに詳細を問う。
当たり前だ。爆発物処理班なのに防護服を着用しないとか規定違反だし何より自殺行為に値する。しかも解体する前にタバコを吸っていたなんて……!
「詳しくも何もそのままの意味だ。『タイマーが止まっているから爆発することはない、だから一服してからのんびり解体する』とばかりにこいつは爆弾の前でタバコを吸っていたし、防護服も『重たくて暑いから邪魔にしかならねえ。爆発する前に解体すればいいだろ』って着用していなかったんだよ、この馬鹿は」
「………………」
「………………」
呆れた。いやそもそも論外というか。
開いた口が塞がらないとはこういうことを言うのだろう。
「あの……お二人さん?」
おずおずと萩原さんが呼びかけてくる。続けて
「えーっと、だから君の言葉で反省したから今はちゃんと防護服着ているし、タバコなんて爆発物の前では吸わないようにしたから……」
なんてボソボソっと言う。
「反省も何も、それが当たり前だと思うんですけれど。
というかなんなんですか!?本当にその時貴方のこと信用しなくて良かったですよ!!怠惰だし怠慢だし慢心じゃないですか!!馬鹿なんですか!?」
……いや、馬鹿だったわ。でも想定以上の馬鹿っぷりだわ。
「それは本当にごめん!猛省しています!!今後は絶対にやらないって誓うから!!」
「そうしてください!!」
恋人を殉職で亡くす可能性は職業柄仕方ないとしても、こんな馬鹿げたことで失うなんて嫌すぎる。それでもさっき信じてみると言った手前、今は様子見だろう。
そんなことを考えていると
「…………松田さん、申し訳ないのですが少しの間お店を閉めたいと思うので入口のプレートをCLOSEにしてきてもらっても良いでしょうか?」
申し訳なさそうに安室さんがそう告げる。
「え、お店閉めちゃうんですか?じゃあ私たちも退散した方が……」
何か用事があるのならばお邪魔だろう。そう思い提案するも安室さんは首を横に振って
「いえ、貴方は松田さんと待っていてもらえると。僕は萩原さんに用事があるだけなので」
「……あー」
にっこりと笑う安室さん。そしてそれを見て何かを悟った松田さんは席を立つと言われた通りに入口のプレートをひっくり返しに向かった。
「え、えーっと……安室サン?流石にお店を閉めるのは良くないと俺思うんだけれど……」
危険予知だろうか。萩原さんが彼にそんなことを言い出す。しかし安室さんは完璧な笑顔を——目は笑っていないが——崩すことはせずに
「いいから付き合え『萩原』」
一言、無慈悲な言葉を言い放つのだった——。

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